「卓…泣いてるの?」
日和に言われて俺は視界がボヤけていることに気づいた。
「あれ?泣かせるつもりなかったんだけどな〜……
まあとにかくさ…がんばれ、なんて無責任なことは言わないから……
もうちょっと探してみたら?答えとやらを。
壁を超えた時、闇から抜け出す時、それは卓が色んな意味で成長した時だ。
そしたらもっと晴々したお前の顔が見られると思う」
健太郎はそう言って笑った。
目から溢れる涙を止められなかった。
日和はそんな俺たちの会話を黙って見ていた。
やっぱり健太郎は、俺の親友だった。
水滴が俺のズボンを濡らした。
「おい泣きすぎだろ……」
健太郎が下から俺の顔を覗いた。
「うるさい…お前がらしくないこと言うから…」
「ふふ、男の友情ってやつね〜」
日和の声が聞こえた。


