「何かあったの?」
日和が俺の前の席に座った。
健太郎はしゃがんで俺の机に腕を置いた。
「らしくねぇな。卓」
健太郎が俺の目を見た。
「今どうしても超えられない壁があるんだ。
その壁はとても高くて今の俺じゃ超えられそうにない」
二人は真剣な目で俺を見ていた。
本当に真剣に話していると察したんだろう。
さっきの明るい雰囲気は一切なくなった。
「まあ…折れた所で逃げ場もないんだけどね…」
俺が失笑すると健太郎が口を開いた。
「どうしようもない状態ってこと?」
「そうだな…」
俺は続けた。
「どれだけ試しても、どれだけ探しても答えが見つからないんだ。
だから闇から抜け出せない。
そこから逃げ出すことも許されない。
そんな中に俺がいるとしたら…どうするべきなのかな」
二人に言っても分かるはずないのに、そんなことを口走っていた。
本気で助けを求めていたのか。
ただの気休めに吐きたかっただけなのか。


