それからも昔話を話したり景色を見たり、楽しく歩いた。
「よーしあとちょっと」
なんだかんだもうすぐ頂上だ。
「うわ〜!やっぱり変わってない!」
木々に覆われていた空が見え出す。
階段を登りきると…
「ついた!」
そう言って日和が俺の背中から降りる。
「ありがと卓」
「ああ」
頂上からは街がかなり見える。
俺たちの高校もよく見えた。
空は夕焼け色に染まり始めている。
少し暖かい風が頬をかすめた時、日和が口を開いた。
「この景色も、あの頃と変わらないんだね」
そう言って街を見下ろす。
「大人になってもまた来ようね。何度でも」
そして日和は俺を見た。


