神雷の二人の怒りが頂点に達し、黒龍三人に掴みかかろうとしたその瞬間。





「――恭弥、蜜」





二人を呼ぶ、澄んだ声が聞こえた。



それは、汚れた空気を清めるような声。


その声と共に、ふわりと優しげな風が吹いて、私の前髪を撫でた。