危険地帯




恭弥という人は深月の挑発に乗りそうになったけれど、



「僕たちはお前らみたいに暇じゃないんだよ」



と、蜜という人が地を這うような声で言い返すと、先程三人が倒した不良達の元へスタスタと歩いて行った。


最強と呼ばれる神雷の迫力を感じた私は、ゴクリと生唾を飲み込む。



「それって、どういう意味~?」



蜜という人の言葉を聞いて、律はピクリと眉を上げた。


律の声がいつもより低く感じたのは、きっと気のせいなんかじゃない。




「神雷は平和を守るために忙しいから無理です~ってこと?」




律の神雷をバカにするような言い方に、恭弥という人はカッとなって律の胸ぐらを掴む。



「神雷は大変だねぇ」


「てめぇ、喧嘩売ってんのか?」


「さっきうちのリーダーが喧嘩売ったのに断ったのは、どこのどいつだよ」



恭弥という人が険しい顔つきで律を睨む。


が、律は恭弥という人の視線を跳ね返すように、いつものゆるい口調ではなく冷たい声で言い返した。



「恭弥、やめなよ。こんな奴ら、相手にする必要ないよ」



蜜という人はそう言いながら、律から恭弥という人を引き剥がす。