深月が、不良にまた一歩近づいたその時。
倉庫がある方とは反対の方向から、足音が聞こえた。
「――何やってんだ、てめぇら」
夜の闇に紛れるように歩く、誰かの姿。
威圧感のある低い声が、深月の動きを止めた。
深月と司と律は、声のした方へと目を向けた。
だんだんと、姿がはっきりと見えてくる。
完全に姿を捉えた深月は、口元を緩めた。
「……黒龍か」
「ラッキーだわ。あんたら、神雷【ジンライ】に会えるなんてさ」
やって来たのは、金髪の人と藍色の髪の人。
金髪の人の呟きの後、その二人を見て言った深月の言葉に、私は目を丸くした。



