危険地帯




結婚を考えてるんだ、って報告されると勘違いしていた。


結婚前の顔合わせなんだと、勝手に思ってた。


けど、もう既にお父さんと鈴子さんは夫婦で、私の家族なんだ。



「へ、へえ……」


「あ、安心してね。すぐに一緒に暮らすわけじゃないの。4人でいることに慣れてきたら4人で暮らそうって、さっき話してて」



途中から、鈴子さんの声が入ってこなくなった。


必死に笑顔を作って、考えていることがここにいる三人にバレないようにする。



どうして、お父さんは私に一言も言ってくれなかったんだろう。


私が反対するとでも思ったのかな。


それとも………。



私一人だけ、除け者にされた気分だ。


結婚することは、お父さんだけじゃなく私にも大切なことなのに。


私の考えや気持ちなんて、どうでもよかったの?


事後報告されたら、今更何も言えないじゃん。笑うしかないじゃん。



初めて会った人を、いきなり家族とは思えないよ。