すると、司がトランプを伏せるようにテーブルに置いて、キッチンへ行った。


司はすぐキッチンから出てきて、



「朝食だ」



とだけ言うと、テーブルに一つの皿を置いた。


皿の上には、ホットケーキが。


……え?



「わ、私の?」


「そうだよ~。僕が『ホットケーキが食べたい!』ってリクエストしたら、司が作ってくれたんだ~」


「俺達はとっくに食った」



律がホットケーキの甘い匂いに笑顔をこぼすと、深月は横目で私を見ながらそう呟いた。


私は、ソファの空いているスペース……深月の隣に座り、司にお礼を言ってから、ホットケーキを食べ始めた。



「……美味しい」


「でっしょー?」


「なんで律が自慢げなんだよ」



ホットケーキを一口頬張った私の言葉に反応した律に、深月がつっこむ。