クスリを欲しがった黒龍の人達を駒として扱うのも、忍者として振舞っていたのも、とある売人のことを隠していたのも、私を利用したのも。
全部、黒龍を貶めるための計画。
「だから、こうやって復讐するのさ」
価値のない喧嘩が、忍者のボロボロな心を黒く染めたんだ。
やっぱり、喧嘩は嫌いだ。
復讐に繋がるような喧嘩なんて。
「さすがのお前らでも、50人を相手にするのは難しいだろ?それに、こっちにはお前らの大事な女がいる」
「てめぇ……!」
忍者の挑発に、深月が殺気立つ。
忍者が指をパチンと鳴らすと、後ろでロボットのように立っていた不良達が動き出した。
「こいつらを、叩き潰せ」
地を這うような低い声でそう命令した忍者に従うように、不良達は一斉に三人に襲いかかった。
三人は闘う気満々のようで、臨戦態勢に入った。



