「羽留!」



十番の倉庫に現れた、3つの影。


来ないと思っていた人が、目の前にいる。


どうして、ここにいるの?



「深月、司、律……!」



ねぇ、どうして?


ここに来るということは、今までの意思を否定するも同然なのに。


幻でも見てるのかな?



「ほらね、来たでしょ」



私にしか聞こえないように、声を落として言った忍者は、どこか楽しそうだった。



「羽留を離してくれる~?」


「んー、それはできないな」


「どうしてここに忍者がいるんだ?とある売人は?」



律のお願いをやんわりと断った忍者に、司が問いかける。