あぁ、痛い。
胸が、張り裂けてしまいそうだ。
自分を責められたわけじゃないから、余計に辛いんだね。
「その日の放課後に、司を犯人に仕立て上げた親友を校舎裏に呼び出して追い詰めたら、白状したぜ」
苦しそうだった深月の表情が、獣のように豹変していく。
深月の怒りや迫力が、ビリッと直接伝わってきた。
「『突き落としたのは俺だ。怒られると思ったから人気者の司に罪を被せたら何とかなると思った』って」
なにそれ……。
なんて、酷い話なの。
言葉を失うくらい最低で、私は奥歯を噛み締めた。
「『突き落としたのはわざとじゃなくて、肩がたまたま当たっちまっただけだったんだ』って怯えながら言った親友を見てたら、思わず笑っちまったぜ」
ハッと吐き捨てるように話す深月。



