え?私の、情報?
忍者が提案した交換条件が納得いかない深月は、壁をドンッと叩いた。
「先に情報をあげたとして、お前が俺達に情報を教えるとは限らねぇだろ?」
「俺、こういう取引で嘘はつかないよ?」
「お前のことを信じろってか?ハッ、無理だろ」
深月は、強く拳を握り締めていた。
痛々しい深月の姿に、私は下唇を噛む。
「あ、忘れてた。黒龍の総長は、誰も信じられないってこと」
忍者は、深月を逆なでするようなことを言い放つ。
ドクン、と嫌な音を立てて心臓が跳ねた。
……ダメ。
これ以上、深月を傷つけないで。
「でも、親友に裏切られたなら、仕方ないかー」
嘲笑う忍者に、誰もが怒っていた。
そして、苦しんでいた。



