危険地帯




ソファとテーブルがあるところには、もう既にダーツがセッティングされていた。


このダーツとか、他の遊び道具とか、どこにしまってあるんだろう。



「やっと帰ってきたか」



私の姿を横目にそう言った深月が、ダーツの矢をダーツのボードに投げた。


ダーツの矢は、見事真ん中に刺さった。



「遅ぇよ」


「ご、ごめんなさい……」


「リーダーもね~、羽留とダーツやりたくて、ず~っと待ってたんだよぉ」


「律!適当なこと言ってんじゃねぇよ!」


「僕は、本当のことを言っただけだよ~」


「羽留、こいつの言うことを真に受けるんじゃねぇぞ」



イタズラっ子のようにニヒヒッと口角を上げた律。


深月は顔を赤くして、声を荒げた。


騒がしい地下の雰囲気に、私はクスッと笑ってしまった。