「律、離れろ!」
律の背中に手を回そうとしたら、近寄ってきた深月が強引に律を私から引き剥がした。
深月、怒ってる……?
「リーダーひど~い」
「ひどくねぇ」
「僕の気持ち知ってて、離したでしょ~?」
「あぁ」
「あ、羨ましいの~?」
「は!?」
なぜか、律と深月が口論を始めてしまった。
どうしよう。これって、私のせい?
慌てている私と目が合った司が、自分の隣をポンポンと手で叩いた。
座れって、こと?
「何か飲みたいものはあるか?」
「あ、えっと、ココアが飲みたいな」
「わかった」
司の隣に座った私。
キッチンに行った司は、私のためにココアを作ってくれた。



