危険地帯




私は頭を下げて、



「これからもよろしくお願いします!」



と、精一杯の挨拶をした。


頭の中では、グルグルとネガティブな考えが回っていた。


二人とも何も言わない。


息苦しい静寂に、私は生唾を飲んだ。



「……本当に?」


「え?」



静かな地下に、律の声がよく響いた。



「本当に、本当に、ほんと~~~~に、これからも僕らと一緒にいてくれるの?」


「お前を縛るものは、もうないんだぞ?」



律と司は、私の意思をもう一度確かめるように聞いてきた。


淀んでいた私の心に、二人の気持ちがひらひらと舞い込む。


私は顔を上げて、潤んだ瞳で二人を見つめながら微笑んだ。