危険地帯




乱暴で荒々しくて、自分の思うがままに支配していくように、黒龍は自ら真っ直ぐな道をそれて、ありもしない道を歩いている。


これが、誰もが恐れる危険度高めの黒龍――。



こんなところにもういたくない。


こんな怖い思いなんて、もうしたくない。


こんな人達と、一緒にいたくない。そばになんて、いたくない。



「絶対にバラさないから!だから……っ」


「ハッ」



毎日黒龍のそばにいて、苦しい思いをするくらいなら、この記憶を封じ込めたいくらいだ。




「お前なんかの言葉を誰が信じるかよ」




今までの声とは違う、私を蔑む声。


私の心臓が、苦しい苦しいと金切り声を上げる。


目に溜まった涙をこぼさないように、下唇を噛んだ。