それなら、もう遅いよ。
私は、三人の優しさを知ってしまったんだから。
「じゃあ、勝手に思うことにする。深月は何も悪くないって」
気づいたら、そう言っている自分がいた。
私は、自分の考えを曲げない。
深月を信じたい。
怖くて凶暴で獣のようで荒々しくて、それでもあったかくて。
今は嫌なところの方が多いけど、きっといつか良いところの方が多くなる。
そんな予感がするの。
「なっ……!」
「勝手に思うなら、いいでしょ?」
「……バカだろ、お前」
呆れたように笑う深月。
私がバカになったのは、きっとここにいる三人のせいだね。



