危険地帯




明らかに先程とは違う律の態度に、深月と司はポカーンとしていた。


律はそんな二人を見てクスクス笑いながら、これは僕のもの、と伝えるように私を抱きしめる力を強めた。


く、苦しいです。



「……どうなってんだ」


「絶対、何かあったな」



この状況についていけていないのは、私を含めて三名。


深月は目をゴシゴシこすってもう一度見てみるが、やっぱり状況は変わらなくて錯乱していて。


司は冷静に律の態度を分析しているが、やはり呆気にとられていた。


そして、私も、抱きしめられている理由がわからず、心の中では大慌て。



「なあ、司……」


「何だ」


「これ、どういう状況?」


「……さっぱりわからねぇ」



ずっと素っ気無かった猫が急に懐いたみたいな感じなのかな!?


パニック障害で思考回路が止まりそう……!