危険地帯




きっと深月は、この状況が面倒くさく感じたんだろうな。


私はどうすればいいんだろう。


深月についていけばいいのかな?それとも、律と一緒にいればいいの?


どうしようか悩んでいると。



「律ー!!」



後ろから、またしても律を呼ぶ声がした。


振り返ると、ストレートロングの黒髪の女の人が、満面の笑みで律に手を振っていた。



「遅れてごめんねっ」


「ちょっと、誰?この女」


「そちらこそどちら様?あたし、これから律とデートなんですけど」


「何言ってんの?今日律とデートするのは、わ・た・し!」



近づいてきた黒髪の女と、ブロンドの髪の女が睨み合う。


これって、ダブルブッキングってやつ?



このままここにいたら、私も律のデート相手だと思われて、二人に睨まれてしまう可能性がある。