危険地帯




私は救急箱を持って、ソファに座って司と律と話している深月のところへ移動した。



「し、失礼します!!」


「は?え?……あ、ちょっ」



私は勇気を振り絞って深月の服をずらして、あらわになった青くなっている肩に湿布を貼った。


すごく痛そうで、私は顔を歪める。



深月は痛みは演出だと思っているようだけど、痛みを否定はしなかった。


こんなに肩が青くなってるのに、どうして平然としていられるの?



「うわ、青……。リーダー、無理してたんじゃないの~?」


「無理なんてしてねぇよ」


「嘘つけ」


「嘘じゃねぇし!!」



律と司が深月の青くなった肩を見て、深月をいじる。



「何してんだよ」



私を見て、口を尖らせて冷たく言う深月。


私は湿布が取れたりしないように包帯を巻きながら、





「……応急処置」




とだけ答えると、深月は「ふーん」と呟いた。