すると、倒れたはずの深月が楽々と起き上がり、ニッと笑った。



「はははっ。まさかこんなにうまくいくなんてな!」



え……?


深月は龍司という人にやられたんじゃないの?




「最高に面白いゲームだったぜ。サンキューな、センパイ」




深月は、足に刺さっていたガラスの破片を抜き取り、服についたガラスの破片や砂を手で払いながら言った。


何言ってるの?


ゲーム?これは真剣勝負じゃなかったの?



「確かに手応えはあったはずなのに……っ」


「俺があんなんで倒れるはずねぇだろうが。弱すぎんだよ」



深月は嘲笑しながら、律のところへ行き律の肩に腕を置く。



律も司も疲れ果てていたはずなのに、何事もなかったように立ってる。


深月はふくらはぎにガラスの破片が刺さっていたというのに、普通に歩いてる。