ふたり姉妹



「こんな風に思わせてる雅人も馬鹿だけど、あんたが一番大馬鹿よ。あんたの気持ちはどこにあんのよ。あんた、雅人が好きじゃないの?」


麗子さんの目は、いつもの優しい眼差しだった。

私を優しく叱ってくれる、お姉さんの目


「そ、それは、もちろん……」

「じゃあ、やることは一つでしょ?」

「……?」

「なんでいつも妹に遠慮ばっかりしてるの?あたしが妹だったら、男まで毎回お古じゃ、懲り懲りだわ。そろそろ恵梨ちゃんにも、雅人にも、本心さらけ出してみたら?」