文化祭



「じゃあ、みなさん文化祭に向けて頑張りましょう!」

「はい!!」

新学期が始まり、文化祭の準備が始まった。


花音は今日、クラスの文化祭実行委員なので全学年の話し合いに参加していた。

学校の文化祭は2日間行われることになっていて最終日には後夜祭をすることになっている。

花音は話し合いで2日目のステージの運営を生徒会と協力して行うことになった。





話し合いを終え、花音が教室に戻るとクラスは文化祭の準備を始めていた。

花音のクラスはメイド喫茶をすることなった。


メイド喫茶に男子達は悲鳴をあげていた。

「俺たちは絶対にやらないからな、メイドなんて!!」

「そうだ、そうだ!!笹川!ちょっと言ってやれ!!」

そう言ってつき出された千明くん。

「俺たちは、メイドになることを断固拒否する!!」

そう言って男子は盛り上った。


そこに果敢に突き進む女子が言った。


「はいはい。決まったことに文句言わない。寸法測るからじっとしてて。」

それは結ちゃんだった。

結ちゃんは千明くんの寸法を巻き尺で計り始めた。


みんな‥新学期あけから大変だな‥。

私は苦笑しながらも他人事のように見ていた。








日がたつにつれクラスの準備や実行委員などが忙しくなって、放課後ピアノをひく時間がなくなっていた。

文化祭まであと2日。

そして、今日も実行委員が長引き家に帰るのが遅くなりそうだった。

教室に戻るとほとんどのクラスメイトは帰っていた。


‥が1人残ってる人がいた。

それは‥

「花音。お疲れさま。」

私の大好きな人、千明くんだった。

「うん。千明くんもお疲れさま。」

「一緒に帰らないか?」

「うん!‥そのために待っててくれたの?」

私は千明くんに聞いた。

「最近、昼休みも放課後も話せないほど忙しいからさ、せめて一緒に帰りたいと思って。ダメかな?」

「いいよ!一緒に帰ろう!」

千明くんが甘えてくる姿が最近では可愛いとまで思ってしまう。