図書館の引き戸を開ければ、まばらにだが数人程度の生徒がそこいた。
出入り口付近には貸し出し用のカウンターがあって、
当番らしき図書委員が3人いる。
その近くには本を読めるスペースがあって、その奥に背の高い本棚があった。
(こんな感じだったんだ。
結構静かだしいい所かもしれない)
少しだけ気にいりながら、人の少ないテーブルを探す。
まだ誰もいないテーブルを見つけて、そこを目指す。
読書は苦手だけど、これを機に少しくらいは本を読んでみようか。
本屋に寄っても漫画や雑誌しか見ないし、
小説を読んでみるのも悪くないかも。
そう思いたって、自分のほうに寄せた椅子に鞄をのせる。
そのままテーブルに押し戻して、思う。
(ところで、何を読んだら良いんだろう)
もう一度言うが、よっぽどの事がない限り本を読まないので。
好きなジャンルは疎か、気になる本すらない。
普通はこういう時、
"折角だから気になっていたあの本を読んでみよう"
となるものなんだろうか。
なんとなく見てれば、読みたい本が見つかるものかな。


