初めて失いたくないと思った人

☆☆☆
私は、家に帰ってから帰り道のことを思い出していた。


私達は、終始無言ではあったが気まずいことは無くそれどころか、少し心が軽い感じがした。



ほんとに、初めてだったんだ
心を、許して少しだけの本音を入れながら話したのは……



それでも、やはり完全にはゆるせない……のではなく、絶対に離れていかないという、確信がないため私は、ストッパーをかけてしまった。



最低だなとも思った。
なんで、信じないんだよと、自分を攻めた。


だけど……どうしても、自分の母親に……両親に置き換えて見てしまう。



信じるな
信じたら傷付くのは自分
近寄るな
近寄れば離れていく
また、裏切られるがオチさ……




そう思うほどに、過去は私を縛るのか…
縛り付けられた私は、一生抜けられず逃げられず生きていくのか…そんなの嫌だ…


それならばまだ、生き地獄を味わい続けながら生きるよりも……死んだ方がマシだ……




私は、まう目の前が真っ暗闇でしかないと思え、抗うことに疲れてきてしまっていた。






もう、明日も早いと思いこの事は、心の中の奥深くへと持ってゆき私は目を閉じ眠った。