「アーラ……じゃなかった。黒羽くん、それは……何を持っているの?」



アーラの右手から、ネックレスのチェーンらしき物体がぶら下がっていることに気が付いた。

アーラはニンマリと笑顔を浮かべ、手中の物を見せてくれた。



「これは紛れもなくネックレスですね」



次咲くんがそう言うと、アーラはソレを躊躇なく……焼却炉へ投げ捨てた。



「えっ、何してるの?」

「今は言えない。まぁ後々分かるだろ」



アーラは高らかな笑い声を上げた。

そして詳しいこと教えてはくれないまま、校舎へ戻って行った。



何のつもりであんなことをしたのか分からないけど……。

多分、イジメっ子達への復讐が始まったんだろうな。



「くっふっふ……。これはこれは、面白いことになりそうだなぁ」



次咲くんが怪しく笑っていたから、きっとそうだと思う。