「バーカ。お前とはもう遊ばねぇよ」

「……へ?」



アーラはやれやれとばかりにため息を吐くと、頬に触れていた手を離した。



「泣いてないなんて言うから確認しただけだから」

「あ……そう、なの?」

「他に何の意味があるんだよ」



だから至近距離で顔を覗き込んできたってわけね……。



「またキスされるとでも思ったか?」

「なっ、なななななっ……!」

「図星みたいだな」



うぅぅ……。

キスされるんじゃないかって勘違いして、ドキドキしていた自分が急に恥ずかしくなってきた。

反射的に、目なんか閉じたりしちゃった。



恥ずかしい。

恥ずかし過ぎて穴があったら入りたいくらい!



しかもそれを本人が気付いてるんだもん。

顔から火が出るっていっても過言じゃないくらいの羞恥心だよ。



「あははははっ!私、もう寝るねっ!」



ベッドから引っ張りだした毛布を頭まで被った。



「はいはい、おやすみ」



むぅぅぅ……なんか悔しいっ!