「アーラっ。そういえば私、まだアーラを満足に楽しませてあげられなかったよね?」
「……そうだな。よく思い出したな」
「人間界にはね、楽しいアミューズメント施設があるんだよ!」
魔界には絶対に無いでしょう。
遊園地なんて幸せ満載の施設は。
「あみゅーずめんと?知らねぇな」
ほうらやっぱり。
そうとなればさっそく本題に入らなきゃ!
「ねっ、連れて行ってあげるよ!楽しいからさ!」
「へぇー?いいだろう、退屈させるんじゃねーぞ?」
うわぁ……やっぱり怖いよぉ。
自分から提案したはいいものの、大丈夫かなぁ。
つーか……
アーラじゃなくて次咲くんとデートした方が良かったか。
単にデートを経験したいだけだもの。
わざわざイケメンに固執しなくても良かったよね。
「は、はい……。頑張りまぁす」
ぁあぁぁあ馬鹿、私の大馬鹿。
まずいよ、これはまずいじゃん!
遊園地だなんて人が集まる場所に、悪魔なんて連れて行くべきじゃなかったぁぁ!
巻戻せるなら時間を巻戻したい。
その思いはもちろんのこと叶うはずもなく……。

