AutumnOrange。







「千秋、私ね、瑞稀と別れたよ」




カフェの中で私は千秋にいった




「え、まじで?」



「うん」



でも、千秋とは付き合わない。



それは千秋にもいってある




いいよ、と千秋は言ってくれた




そばにいるだけでも俺はいい、と。



今は千秋を好きになろうとも思えなかった




そばにいてくれれば私は私を保っていられた




ブーッ…



【着信中:すず】



ケータイが震えた



すずからだ



「ごめん、千秋。すずから電話」



「ああ、いいよ」


千秋に確認をとってから席を立った