完全なる敗北。

「甘いな。お前のような細腕に殺られるほど、私は弱くない」

「……殺せ。俺を殺せ!死んでお前を呪い殺してやる!」

少年はこんな状況にも関わらず、アークを睨み付けたまま目を離さない。

「では、どのように殺されたい?心臓をひと突きするか?それとも、手、足、首……と徐々に切り落とされて苦しみながら死ぬ方がいいか?これは私の一番好きなやり方だが」

アークは少年の反応を窺いながら、残忍な言葉を面白そうに口にする。

「まさにお前は悪魔だな。お前が好きな方を選べばいい!」

少年は吐き捨てるように言い放つと、黙って目を閉じた。

アークは数秒じっと少年を見ると、彼の喉元に向けていた短剣を引っ込めて、それを側にいたジェミラスに手渡した。

「面白い奴だな。お前、私の元で働く気はないか?」

アークの意外な言葉に驚いて少年はパッと目を開けた。

周囲にいたアークの部下たちも同様に驚き、目を見張って状況を見守る。

だが、ジェミラスだけは驚かなかった。