「君名前は?」
唐突な質問に驚きながらも答えた
「椎原月海です」
遠慮気味に名乗った
「椎原さんか、僕は3年の淵山夏樹です」
優しい笑顔をこちらに向けた
あぁ、なんだろう眩しい
新入生を保健室までわざわざ送ってくれるなんていい人だ
「ところで椎原さん
こんな事言うのもあれだけれども、保健室は遠いいんだ
今僕達がいるのは3階の南校舎東側なんだけど保健室は北校舎の1階西側の一番奥なんだ」
腹痛が増してきた気がした
「つまり言いたいことはごめんね、もう少し我慢して」
なんでだろう淵山先輩が鬼に見えてきた
「わかりました
頑張ります」
入学早々これとは
運がないにも程がある

