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「今日、うちに来る?」
あたしの家の前まで着くと、燿が5軒向こうにある自宅の玄関を指し示しながらあたしに訊ねてきた。
「ど、どうして?」
「柑奈と一緒にいたいから」
教室を出てからずっと繋がれたままの手を意識しながら訊き返すと、燿がなんの恥ずかしげもなくそう言った。
燿が平然としているせいか、言われたあたしが恥ずかしい。
「燿、なんかこの頃変だよ」
「何が?」
「何って……言ってることが」
「俺、柑奈に好きって言ったじゃん。一緒にいたいって、思ったこと言うののどこが変なの?」
「そ、それは……」
燿がにやりと笑いながらそんなことを言ってくる。
たぶん今あたしの顔は赤くなってて、燿はその反応を楽しんでいる。
「梨里と響のあいだじゃ、こんなの日常会話だって」
燿が揶揄うようにククッと笑うから、ふたりの顔がやたら鮮明に脳裏をちらついて、なんだか恥ずかしくなった。
こんなの、日常会話なの……?
ふたりともを小さい頃から知ってるだけに、そんなことうまく想像できない。
いや、想像できても困るけど。
それにしたって、一緒にいたいとか、好きだとか。
そんな言葉ばかり、四六時中吐かれたとして、よく心臓もつな。



