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放課後。
あたし達のクラスのSHRが終わる直前に、燿が2年の教室の廊下に現れた。
廊下側の席に座っている女子達が少しざわついているなぁと思ったら、窓があるほうの壁に凭れてスマホを弄っている燿が見えたから、心臓が止まりそうになった。
な、なんでいるの……?
大きく目を見開いていたら、スマホを見ていた燿が視線をあげる。
目が合った瞬間、燿がにこりと爽やかに笑いかけてくるものだから、さらにびっくりして心臓が口から飛び出してくるかと思った。
そこからできるだけ燿と目を合わさないように教卓の前の担任の顔だけをじっと見続けていたら、担任に不審気に顔をしかめられてしまった。
「ねぇ、柑奈。やっぱり、茅原弟と付き合うことになったの?」
SHRが終わって担任が教室からいなくなると、彩音と奈津が興味津々な目であたしに駆け寄ってきた。
「ち、違うよ!」
「でも、柑奈のこと待ってるじゃん」
「茅原弟と一緒に帰るの?」



