「ていうか。何?さっきの、俺が嘘ついたって話。俺と梨里がお互いに幼なじみとしか思ってないって話は、前にしたと思うんだけど。それなのに、どうして柑奈の中で、俺が本当は梨里を好きだってことになってんの?」
抱きしめられてて顔は見えないけれど、燿の声は明らかに怒っていて、すごく不満そうだった。
「だって、梨里と一緒にいるときの燿、すごく楽しそうに見えたから」
小さな声でぼそぼそ答えていると、耳元で燿にため息をつかれた。
「それくらいで、人のこと嘘つき呼ばわりしたならすげームカつく」
「だって、わかんないよ。燿、あたしのことからかってキスしたりするし」
なんだかあたしのほうが立場が悪くなってきているような気がして、顔をあげる。
「からかってるんじゃなくて、したいときにしてんの」
「なっ……」
抗議したつもりが、涼しい顔をした燿に冷静にそう返されて、あたしのほうが真っ赤になった。



