オレンジ・ドロップ



燿がモテて、よく告白されてる。

それは、燿の見た目とか持ってる雰囲気を知ってれば納得できる。

だけど……


本気出して落ちなかった子はいないとか。

あたしのこと落としきれるか見物だとか。

ふたりのそんな台詞が気になった。


落とす、って何……?

以前とは違う燿の言葉や態度に翻弄されてドキドキさせられていたあたしは、まるでゲームの景品みたいな。そんな言われように少し傷付いていた。

燿はあたしとのことを、そんなふうに軽く考えてるのかな。

あたしを真っ直ぐに見つめて切ない声で「本気だ」と伝えてくる燿は、仮にあたしを「落とした」として、その先どうするつもりなんだろう。

あたし、ゲームの景品じゃないよ……

うつむいて、部屋のドアをそっと押す。

ドアの隙間に身体を滑り込ませて部屋に入ると、梨里と響に気づかれないように、静かにドアを閉めた。