逃げるウサギを追いかけて




どこがそんなに良かったのか理解できないけど、コイツはいつも一生懸命で恋をすると本当にウサギみたいにぴょんひょんと跳ねて毎日楽しそうにする。

その姿を何回見たかもう数えてない。


「でも当分、恋はしない」

「お前それ川島の時も言ってたじゃん」

ってか失恋するたびに毎回言ってる。


「想うより想われたい」とか「次は自分を大切にしてくれる人を選ぶんだ」とか。次は、次こそはとまた恋に落ちるコイツを慰めるのにはもう飽きた。


「お前、俺のことどう思ってんの?」

じっと目を見つめると、うさこはあからさまに目を反らす。


「どうって幼なじみでしょ。雪弥ってたまにヘンなこと聞くよね」

何回かそれらしいモーションをしてみても、なんとなくかわされてきた。でも動揺やその顔色が年々変化していることには気づいている。だから。


「もう俺にしろよ」

その手を引っ張ると顔の距離は数センチ。


「前から思ってたけどお前俺にドキドキしてんだろ」

「は、はぁ?してないし!からかうのとか本当にやめて」

俺の手をすり抜けて、うさこは背中を向けた。


意味もないのに前髪とかいじったりして、認めさせる為にはもう少し攻めた方がいいか。