詳しくは話してくれないが、レスクは追われている身のようだったし、いつまでもここに留まるはずはないのは重々分かっていたつもりだった。

だが、いざ嫌な顔せずに自分と話してくれる数少ない人がいなくなってしまうと思うと、やはり気分は池に落ちてしまった服のように重く沈んでいく。



洗濯物を干し終えるころになると、太陽は、ほとんど南へ昇るほどの時刻のはずなのに、薄曇りの空のせいで姿は見えなかった。

家の中ではスティーヌが昼食の準備をしてくれているはずだ。

切り株に置いておいた空の籠を取り家の中へ戻ろうとした時、表の細い道の方から声が飛んできた。