狼少年、拾いました。

 「しまった……体拭くもん持ってる?俺持ってくるの忘れたわ。」

 「あっ、忘れてきちゃった!取ってくるわ!」

 ミェルナは慌てて立ち上がり、レスクの返事も待たずに通ってきた木々の間に飛び込んだ。
 

    *     *     *

 
 どうしてだか虚しい気分だった。

 これまで、こんなに空っぽな気持ちに支配されたことがあっただろうか。

 (結婚なんてしたくない。)

 ミェルナには覚悟を決めた風を装ってしまったが。

 なぜ強がってしまったのか。

 きっと私はあの子のことを下に見てたんだわ……。