意味ありげに眉を上げて剣を見せてくる。

 「倒せるの?その剣で?」

 その剣に吸い寄せられるようにレスクが立っている部屋の真ん中に向かった。

 「ただの剣じゃ、ダメだぜ?」 

 興味を示したミェルナにちょっと誇らしそうに言うレスク。

「その剣は普通の剣とか違うの?」

いい質問だ、といったふうにレスクはその剣の柄にはまっている黒くて丸い石を見せた。

 「“送りあ”が付いてるんだよ、この剣には。」

 「おくりあ?」

初めてのその言葉を聞こえるまま繰り返すミンナ。