「大丈夫なの?そんなに動いちゃって。」

 食事を持って例の地下室へ下りたミェルナは驚いて声をかけた。

 「まーだダメみたいだな。いつもの半分も動けねぇ。」

 悔しそうに剣を仕舞いながらレスクが答える。

 「汗、流したくない?森の奥に泉があるけど。」

 彼の額に浮かんだ汗の玉を見ながら、即席の寝台のそばに食事を置く。

 「あっ…でも無理なのよね。カゲヌノがいるから。」

 うーんと他の策を考えようとするミェルナだったが、レスクはところがどっこい、といった風だった。

 「それは何とかできるさ、これさえあれば。」