「なっ…!仕方ないじゃない、初めてだったんだから!」
ひどい言われようだが、なぜか悪い気はしなかった。
命に関わる傷の縫合だから文句を言われるのは確かに仕方ないが、自分に落ち度があること以外の何かがあった。
「ほんとだぜー、まったく。」
やれやれと頭をかきむしったあと、彼はこう言った。
「でも、ありがとな。大変だったろ。」
しかもこの私が縫った…触ったと分かっても嫌な顔しなかった。
むしろちょっと、笑ってるわ。
気味悪くないのかしら、私のこと。
変な人。
「おいおい、こんな時は笑って返すもんじゃないのか?」
まだ笑ってる。
「あ、そうなのね…どういたしまして。…それにしてもひどい怪我だったわね。」
「お、おう。」
確かにこの人の怪我は本当にひどかった。
太もも、肩からヘソにかけて、背中に大きく一筋…などなど、本で読んだ人間が死んでしまうくらいの血液は失われていたであろう切り傷の多さだった。
これを全部よく縫ったな…と患者の体を見つめつつ我ながら思った。
「助けてもらったクセに名乗らねぇなんて剣使いの恥だな。」
怪我人は姿勢を正し、深々と頭を下げた。
ひどい言われようだが、なぜか悪い気はしなかった。
命に関わる傷の縫合だから文句を言われるのは確かに仕方ないが、自分に落ち度があること以外の何かがあった。
「ほんとだぜー、まったく。」
やれやれと頭をかきむしったあと、彼はこう言った。
「でも、ありがとな。大変だったろ。」
しかもこの私が縫った…触ったと分かっても嫌な顔しなかった。
むしろちょっと、笑ってるわ。
気味悪くないのかしら、私のこと。
変な人。
「おいおい、こんな時は笑って返すもんじゃないのか?」
まだ笑ってる。
「あ、そうなのね…どういたしまして。…それにしてもひどい怪我だったわね。」
「お、おう。」
確かにこの人の怪我は本当にひどかった。
太もも、肩からヘソにかけて、背中に大きく一筋…などなど、本で読んだ人間が死んでしまうくらいの血液は失われていたであろう切り傷の多さだった。
これを全部よく縫ったな…と患者の体を見つめつつ我ながら思った。
「助けてもらったクセに名乗らねぇなんて剣使いの恥だな。」
怪我人は姿勢を正し、深々と頭を下げた。

