「次は俺が書く番だな」
葉山はニカッと笑うと、階段下から出て廊下を端まで見渡した。
「俺、先に戻るわ。お前はその顔収まったら出てこい。女子の部長にはうまく言っといてやるから」
「その顔って?」
「林檎みたいになってる」
へっ…?
それって、顔が真っ赤ってこと⁉︎
すぐに頬に両手を当てる。
冷えた指先に伝わる頬の熱。
これ…私、相当顔が赤かったんだ。
それをずっとずーっと葉山に見られてたなんてっ……
葉山はクスッと笑うと、「じゃあな」とご機嫌そうに帰っていく。
もう最悪……
葉山、笑ってた。
絶対面白い変な顔してたんだ。
でも、何故かわからないけどもう怒ってないみたいだし。
思いがけず葉山と文通が出来るようになった。
これってまだ私にも望みがあるってこと?
「力抜けちゃった……」
壁に凭れたまま、へなへなとその場に座り込む。
凄く凄く嬉しくて、胸の中だけでこの気持ちを抑えておけない。
大きな声で叫びたい。
思いっきり体を動かして発散させたい。
そんな衝動に駆られた。
コツンと後頭部を壁につけて、「はあぁ…」と息を吐く。
まさかこんな展開になるなんて……
勇気を出して手紙を渡して良かった。
もうそろそろ部活に行かないとヤバイ。
だけど、あと1分でいいから幸せな気持ちを噛み締めたい。
結局、私は10分間、そこで昂った気が収まるのを待った。
葉山はニカッと笑うと、階段下から出て廊下を端まで見渡した。
「俺、先に戻るわ。お前はその顔収まったら出てこい。女子の部長にはうまく言っといてやるから」
「その顔って?」
「林檎みたいになってる」
へっ…?
それって、顔が真っ赤ってこと⁉︎
すぐに頬に両手を当てる。
冷えた指先に伝わる頬の熱。
これ…私、相当顔が赤かったんだ。
それをずっとずーっと葉山に見られてたなんてっ……
葉山はクスッと笑うと、「じゃあな」とご機嫌そうに帰っていく。
もう最悪……
葉山、笑ってた。
絶対面白い変な顔してたんだ。
でも、何故かわからないけどもう怒ってないみたいだし。
思いがけず葉山と文通が出来るようになった。
これってまだ私にも望みがあるってこと?
「力抜けちゃった……」
壁に凭れたまま、へなへなとその場に座り込む。
凄く凄く嬉しくて、胸の中だけでこの気持ちを抑えておけない。
大きな声で叫びたい。
思いっきり体を動かして発散させたい。
そんな衝動に駆られた。
コツンと後頭部を壁につけて、「はあぁ…」と息を吐く。
まさかこんな展開になるなんて……
勇気を出して手紙を渡して良かった。
もうそろそろ部活に行かないとヤバイ。
だけど、あと1分でいいから幸せな気持ちを噛み締めたい。
結局、私は10分間、そこで昂った気が収まるのを待った。

