なんだ、急ぎの用事か?

悪いが、今は出る気分じゃないんだよ………。


と、僕が布団の中に潜り込んだあとも、ピンポーンピンポーンと呼び鈴を鳴らし続ける尋ね人。


いい加減、鬱陶しくなってきたので、僕が部屋の窓から文句を言ってやろうと思ったその時だった。


「敏明ー!
返事しろよー!

そこにいるのは、わかってるんだぞー!!」


という、聞き慣れた声が、家の外から聞こえてきた。

この声は……!


「大輝……!」


僕は部屋の窓から、外を確認してみた。

そこには予想通り、大輝がいた。


「やっぱりいた!
お前のことだから、居留守だと思ってたんだよ」