目が覚めると、午後四時だった。

布団に入ったのが確か午前五時頃だったから……、十一時間も寝ていた計算になる。


中学の頃の僕なら、十一時間も寝てしまった!
親に怒られる!勉強する時間が短くなってしまう!

また罰として勉強させられる!


なんて焦っていたかもしれないが、今は違う。

今の僕は、引きこもり。


僕は、不幸だ。

だけど、中学のときよりかは自由気ままに行動できる。

親からは、もうなにも言われることはない。
僕はもう、諦められている。


部屋の扉の近くに、食事が置かれていた。
きっと、母さんが作った昼ごはんだろう。

もっとも、今の僕からすれば朝ごはんなわけだが。


今、僕と親との繋がりは、こういった食事のみだ。

すっかり冷め切った食事を、僕は三分の一ほどだけ口にし、あとは残した。