今までの自分を振り返る。


親と勉強に縛られていた中学時代の僕。

伊藤と大輝と楽しく過ごしていたあの時の僕。

小幡と一緒に帰り道を歩いていたあの日の僕。


あの頃の僕には戻れない。

だけど、今の僕を変えることはできる。


行くんだ、外へ________



そして、僕は扉をゆっくりと開け、一歩外へ踏み出した。

「う_______」

空から降り注ぐ太陽の光が、部屋の中で感じていたよりもずっとずっと眩しくて、僕は思わず目を閉じた。

外って、こんなに明るかったっけ?


ゆっくり、僕は目を開く。


「………」


そこには、僕の知らない世界が広がっていた。

いや、知っているはずだ。
だって、僕は中学の頃はちゃんと学校に通っていたのだから。

だけど、今の僕には、知らないも同然の光景だったのだ。