楽しそうに話す僕達。

その時、教室の扉が開き、小幡が教室に入ってきた。


「うっ、ひぐっ………」


小幡の目からはたくさんの涙が零れており、彼女の周りには彼女の友達がいて、


「大丈夫?」

「平気?」

「気にしすぎだよ」


と、彼女を慰めていた。


「どうしたんだ、小幡」


俺は、伊藤と大輝にたずねた。


「ああ……。

小幡さんさ、なんか今回のテストうまくいかなかったみたいでさ」


気まずそうに、大輝は答えた。


「でも、どうせ俺なんかよりも順位はいいに決まってるさ。
だって、いつも九十点、九十五点は当たり前だったじゃんか」


小幡達に聞こえないように、だけど少し嫌味っぽく、伊藤は言った。