右腕が発見されたという現場の川が映る。


ここ……知っている。

塾に行くときに、よく通っていたところの川だ。

まさか、こんな身近なところでこんな物騒なことが起きるなんて……。
恐ろしい世の中になったものだな。


ヨーグルトを食べるのを忘れ、僕はニュースに夢中になっていた。


その時、ガチャッという玄関の扉が開く音がした。

父さんか母さんが帰ってきたのだろう。

僕はすぐにテレビの電源を消し、ヨーグルトを手に持ったまま、早足で二階へ上がった。


「はぁ…危なかった」


親とは全然顔を合わせていないので、顔を合わせるのはなんだか気まずくて、思わず逃げてしまった。

ニュース、もっと見たかったな。