斧を持ったまま、ジリジリと春菜さんがこちらに向かってくる。
次は僕。
僕が、殺される。
「ああ、そういえば……まだなぜ私があなたのことを憎んでいるか…言ってませんでしたね。
それはね、あなたが中学三年の二学期の中間試験で、一位をとったからなんですよ……」
斧を僕のほうに向け、春菜さんが言った。
僕が一位をとったから、春菜さんが僕のことを憎んでいる?
僕が一位をとったことで、どうして春菜さんが僕のことを憎む必要があるんだ?
「どうして、っていう顔をしていますね。
もうそろそろおしまいですからね。
教えてあげますよ……フフッ」