着いた家は、思っていたよりもきれいな家だった。



春菜さんはバッグの中から鍵を取り出し、玄関の扉を開けた。


「お姉ちゃん、いる?」


家の中に向かって、春菜さんが声を出す。


「いない、みたいだな……」

「そうね……」

「手分けして、宇野さんを探してみましょう。

私もバイト続きで、家には帰って寝るためだけの場所みたいなものだから…。

姉がここに宇野さんを監禁していたとしても、気付かなかったかもしれません」

「わかった、そうしよう」