春菜さんは、僕の後ろにいる女の子を不思議そうに見た。


「ああ……この人は………」

「真瀬理香(マセリカ)。

宇野みなみの友達よ。


ねえ、早く教えてよ!

みなみは、みなみはどこにいるの!?」


ドンッとテーブルを力強く叩きつける。

その音と、真瀬里香の大きな声で、周りの客の視線が集まる。


「ちょっと、静かに!」


僕が注意をするが、真瀬里香は止まらない。


「早く、みなみに会いたいの!!居場所、教えなさいよ!!」

「宇野みなみ……?居場所…………?何が何やら……」


春菜さんが混乱するのも無理はない。

突然知らない女の子から、いっぺんに次から次へとものを言われたら、誰だって混乱する。